音楽の力(2)・・・武満徹作曲「小さな空」
今年も残すところ、あと一週間となりまた。
これまで毎年、我が家は新潟の実家に帰省して年末年始を過ごしてきました。
両親、姉家族、みんな勢ぞろいして、飲めや歌えや⁈🍶🦀🦐🍣🍲🥩🥗楽しい時間を過ごします。😊
が、今年は、残念ながら帰省を見送ることにしました。😞
新潟は、大宮から最速の新幹線に乗れば90分ほどで到着します。🌾🚅
いつでも行ける距離と感じてきましたが、いざ帰れない!となると、帰りたい!気持ちが募るものです。
娘の大学の同級生の中にも、地方出身のお友だちは帰省を自粛し、一人で年越しをする方もいるとのこと。😢
大切な人に会えなくなることほど、悲しいことはありませんね。
今日は、そんな寂しい気持ちの時に、そっと心をあたためてくれる曲をご紹介します。
10月にアップしました「音楽の力・・・クレモナのヴァイオリン 」に続いて、「音楽の力(2)」としました。
ブログの最後に、おすすめの演奏、YouTubeのURLを紹介しています。
ぜひ、聴いてみてください。
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「小さな空」
作詞・作曲 武満徹 (1930-1996)
1962年に、連続ラジオドラマ『ガン・キング』の主題歌として作曲された作品。
美しいメロディーは、弦楽器、独唱とピアノなど、様々なアレンジで演奏されています。
最近では、リサイタルのアンコール曲として演奏する音楽家も増えてきました。
様々なアレンジがありますが、私は、「混声合唱のための『うた』」という12曲からなる合唱曲集に入っている「小さな空」が1番好きです。
無伴奏の合唱で演奏されると、繊細にゆらぐ独特の和声感=タケミツ・トーンがさらに美しく感じられます。✨
演奏の後半には口笛でメロディーが奏され、幼い頃の感情がよみがえるような、とても懐かしい気持ちになります。
私は、このあたりでいつも涙が・・・
☆豆知識:武満徹について☆
武満徹(1930-1996)は、1950年代〜1990年代に活躍した日本を代表する現代作曲家。
2020年は、生誕90年にあたる。
新宿区初台にある東京オペラシティ コンサートホールは、ホールのオープンまでの彼の功績を称えて「タケミツメモリアル」と冠されている。
代表作「ノヴェンバー・ステップス」は、アメリカのニューヨークフィルの125周年記念演奏会で初演され、「世界のタケミツ」として認められるようになった。
「ノヴェンンバー・ステップス」は、中学校音楽の鑑賞教材にも含まれている。
彼の作品は前衛的なものが多いですが、歌曲だけはシンプルでわかりやすい作風です。
「小さな空」の歌詞は、武満徹自身によるもの。
シンプルでありながら、とてもあたたかいことばで綴られています。
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「小さな空」
作詞・作曲 武満 徹
1. 青空みたら
綿のような雲が
悲しみをのせて
飛んでいった
いたずらが過ぎて
叱られて泣いた
こどもの頃を憶い(おもい)だした
2. 夕空みたら
教会の窓の
ステンドグラスが
眞赫(まっか)に燃えてた
いたずらが過ぎて
叱られて泣いた
こどもの頃を憶い(おもい)だした
3. 夜空をみたら
小さな星が
涙のように
光っていた
いたずらが過ぎて
叱られて泣いた
こどもの頃を憶い(おもい)だした
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演奏は、2018年、東京混声合唱団の定期演奏会のものを。
一曲目は「○と△のうた」
二曲目、1 : 23あたりから「小さな空」
https://youtu.be/LPNSVy6xlww
「小さな空」を指揮している田中信昭先生は、東京混声合唱団の創立者でもあり、武満徹さんとも親交がありました。
御年92歳の現役指揮者です!👏
2020年12月25日 20:00